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夢の留学 9

デニソンでの学業と寮生活
Denison path yoko
授業はそれぞれの専門科目ごとに違う建物で行われたので、広いキャンパスのあちこち移動した。入門コースや必修科目などは一クラス多くて50名くらいの学生がいたが、専門科目になれば少なく、5名から10名の場合もあった。人数が少ない場合は特になごやかな雰囲気で、教師も生徒もお互いにファースト・ネームで呼び合うし、教師の中には机に腰を掛けて話をしたりする方もいた。(写真左は春の花咲くキャンパスにて洋子が中央に立つ。写真下は”DーDay”と呼ぶ全校休日のキャンパス。左端近くに座る洋子)



Campus on DdayIMG-0014
西洋史、英文学、社会学、経済学、政治学、哲学など文系は読書量が膨大で、まともにやっていたら、徹夜しても間に合わないほどだった。毎週のようにエッセイ(小論文)を提出しなければならなかったし、学期末以外にもテストが頻繁にあった。
フレッシュマン(新入生)の一年、必修科目以外は、フランス語、数学、音楽など、英語のハンディが少ない科目を出来るだけ多く取って、点数を稼ぐようにした。授業料はデニソン大学から奨学金をもらっていたので、成績はA,B,C,Dをそれぞれ、3,2,1,0として、平均2.5以上を維持しなければならなかった。

campus-path.jpg
3年に進む時期になって私は専攻を英文学に決めた。ロマンティシズム時代の、ブレイク、ワーズワース、シェリー、キーツなどの詩に魅せられ、ミルトンの「失楽園(パラダイス・ロスト)」についても論文を書いた。これは創世記にある人間の原罪をとりあげた壮大な詩で、この頃から、私は神と人間の存在について関心を持ち始め、宗教、哲学の科目もいくつか選択した。

 


Gilatrick House 2
勉学に勤しむ一方で、寮での生活も楽しかった。二年生(ソフモア)になると、親しい友人達に誘われて、Honor systemによるdormitoryに住むことにした。舎監を置かず少人数の学生が自主的に規律を守り生活する寄宿舎で、ソフモア対象に1棟だけあった。時々会合があり、行事や規則を決めたりした。食堂は他の寄宿舎の学生たちと同じところで一緒に頂く。

 Gilpatricki House 1









写真上:2年になって、オーナーシステムの寮に住んだ友人と。
     中央が洋子

写真左:同上 右端が洋子
    



ところで、男子学生にはフラタニティーというクラブがあって、学年別ではなく気の合った者同士が同じ寮で生活していた。時々この学生グループが、突然、夜半に女子寮の外にやってくる。すでにパジャマを着て、くつろいでいた女の子たちはいっせいに部屋の電灯を消し、耳を澄ませる。「セレナーデよ」とささやき合い、窓から外をのぞく。男子学生たちが、ロマンティックな歌を何曲か歌ってくれるのである。そんなことを喜んでいた、古き良き時代のアメリカ寄宿舎生活だった。
現在は寮さえ男女共学ならぬ、男女共用のところが多くなっていると聞く。門限など勿論ないのだろう。

以上
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